やあ、よく来てくれたね。え、急に痩せたんで心配してた?それはすまなかっ た。ああ、君は一度会ったことがあるよね。隣が僕の彼女、いや、もうすぐ妻に なるひとだ。ああ、ありがとう。ああ、ご察しの通り彼女は妊娠してる。実は相 談というのはこのことなんだ。ちょっと信じられない話になると思うけど、昔か らの親友の君なら信じてくれると思ってさ。ええと、どこから話せばいいかな。 そうだ、彼女との出会いからにしようか。  あれは半年前のことだった。夜、ぐっすりと寝ていたのだが、突然下半身に違 和感が走って飛び起きたんだ。こう、金玉から何かがずずずっとゆっくり競りあ がってくるような、そんな感じだ。いや、痛みなんてまったくないんだ。むしろ ものすごい快感なんだよ。想像してみてくれないか、ゼリー状の精液がゆっくり ゆっくり出てくるんだ。射精なんて目じゃない。そんな快感が継続してくるんだ 。それはもうきもちよくて、僕は腰が抜けてしまったんだ。  それでもとにかくズボンの穴から僕は自分の大事なところを確認したよ。そう したら僕のモノからミミズのようなものが這い出してきているじゃないか。一匹、 二匹、三匹。そりゃもうびっくりしたよ。でも本当にびっくりするのはそれから だったんだ。そのミミズがずずずっとより集まって小指ぐらいの背丈の人間の女 の姿になったんだよ。さらにそれだけで止まらずに「失礼いたします」なんてし ゃべられたんだから抜けた腰がまた抜けたよ。その顔は信じてないね?でもまだ この話は続くんだ。  その娘は突然土下座してさ、「どうか私をそばに置いてください!!」なんて言 うんだよ。その言葉でちょっと冷静さを取り戻した僕は話を聞いてみることにし たんだ。その娘は、どうも男の玉のなかに寄生する寄生虫らしいんだ。で、僕の なかはとても居心地がいい。このまま居たいけどこれ以上増えると流石に金玉が 重くなったりしてバレてしまい駆除されてしまう。どうしようかと悩んだ末にこ うして人の形を取って許可を求めることにしたと言うんだ。なんかけなげに思え てさ、ちょっと感動してしまったんだ。  で、僕にメリットとデメリットはあるの?と聞いたら、これ以上増えるにはあ なたの身体を改造しなくちゃいけない、と言うんだよ。流石に引いたけど、外見 はなんらかわらないそうなんだ。あとは栄養を貰うからむしろ痩せるかもと言わ れりゃ、いいかなって思うだろ?あと、さっき出るときの快感をいつでも味あわ せてくれるって言うんだ。腰が抜けるほどの快感をだぜ?思わず許可してしまっ たよ。というか僕からもよろしくおねがいしますって言っちゃったね。それを聞 いたらおお喜びでさ。かわいいのなんのって。で、許可をもらえましたからって その娘は僕のなかに戻ろうとしたんだけど、もうちょっと居てくれって頼んじゃ ったのよ。  そしたらその娘、じゃあ卵をここから産ませてもらいますって、小さな身体で 僕のチンコにしがみついて、さきっぽに口つけて尿道に舌を入れていくの、ずる ずるって。普通尿道になんか入れるのってものすごく痛いらしいけど、その娘は どうも体内でいろんな薬を作れるらしいのよ。もう、これもものすごい快感でさ、 それでなんか奧のほうでちょんっちょんっって卵つけてる感覚がするの。そんな ん耐えられるわけなくてさ、出しちゃったのよ。そしたらもーって怒った顔すん の。かわいすぎよ。  でもこれじゃ卵産めないからって結局なかに戻っちゃうけど、最後に約束して くれたんだよ。もうちょっと増えたら私達の一部がかわりばんこにこうやって外 に出てひとの姿を取って、家事とかいろいろやってくれるって。いまはまだ小さ い姿しか取れないけど、許可くれてどんどん増えることが出来るようになればす ぐに普通の人間ぐらいの大きさになれるようになるって。  ここまででわかったかな。つまり、今僕の隣にいる彼女はその寄生虫なんだよ。 ここまで言っても信じてないのかい?じゃあちょっと証拠を見せてあげてよ。ほ ら、どうだい、信じるだろ?うん、君ならわかってくれると思っていたよ。で、 ここまでを踏まえて頼みというのは、そう、娘のことなんだ。僕と、彼女の。や はり娘も誰かに寄生しないと生きていけない。そこで君なら娘をもらってくれる んじゃないかと思ってさ、こうして話したんだよ。どうだろう、ここまでの話を 聞いて、もし、寄生させてもいいというなら、その、君の目の前にあるコップの 中身をひと飲みしてくれればいい。君用に彼女が体内で合成した睡眠薬で、寝て しまえばあとは全部彼女がやってくれる。もちろん強制するつもりはないけど、 やっぱり君にお願いしたいんだ、娘だし。  どうだろう、飲んでくれないかな?