「うさぎとネク」を編集中
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まずは彼女と出会う前から書こうと思う。 | まずは彼女と出会う前から書こうと思う。 | ||
それは仲間たちと引き換えに自分の身をデマンドに差し出して、まだ日の浅いときだった。その頃の私は、ただ自分の境遇に押しつぶされて、ひとり、冷たい部屋で涙を流しているのが常だった。この星で私に近づくのはデマンドただ一人。しかしその彼はといえば、私の内に残っていた温もりまでも冷たく上書きし、全てを奪おうと必死だった。冷たい空気とダークパワーは私から力を奪い、孤独と恐怖は私の心を病ませていった。 | |||
そんな日に、ふと、私の脳裏に浮かんだのだ。このまま消えてしまうのだろうか、と。闇に飲まれてしまうのだろうかと。……それは、嫌だった。私はふつうの中2の女の子だ。こんなところで、セレニティなどと呼ばれ、デマンドの手の内で消えてしまいたくはない! 私は、ここから逃げ出すことを決意し、初めて部屋の外へと歩き出した。 | そんな日に、ふと、私の脳裏に浮かんだのだ。このまま消えてしまうのだろうか、と。闇に飲まれてしまうのだろうかと。……それは、嫌だった。私はふつうの中2の女の子だ。こんなところで、セレニティなどと呼ばれ、デマンドの手の内で消えてしまいたくはない! 私は、ここから逃げ出すことを決意し、初めて部屋の外へと歩き出した。 |