カテゴリ:日常とか。

日常のだらだらした風景

2007/01/12

ジャーマネンさんと身体を入れ替えて遊ぼう!! (1)

「と、いうわけで、入れ替えってのもやってみようかと」

夜が来てドロイド形態に戻ったジャーマネンさんに、早速今日のネタを提案してみる。

「なるほど…。少し難しいですが、やってみましょう」

彼女はそういうと、俺を粘体で包みこみ、目を閉じるように言う。

母親に抱かれるかのような安心を感じながら、言われるままに目を閉じる。

すると、一瞬ジェットコースターの最上段から落ちるようにふわりと意識だけが浮かぶ。

と、直後にぐるりと反転し暗く狭いトンネルに吸い込まれ、その次の瞬間急に回りに明るい景色が広がった。

俺はジャーマネンになっていた。

それは今迄とはまったく違う次元の感覚だった。髪の先まで全て自在に動かすことが出来た。

指を動かしたり、どろりと溶けてみたり、腕をナイフにしてみたり、戻してみたり、「そうしたい」と考えるだけでそうなった。

人間が「歩く」ということを「左足を出して右足を上げて…」と手順を踏まずに無意識に実行できるのと同じように、イメージのとおりにあることが当然あるべき姿だった。

外に意識を向けてみれば、回り全ての世界を見ているわけではなく認識できた。

10km先の成田家の机に置いてあるケシゴムを、ひょいと手を伸ばして取ることも簡単なことだった。

ただ、あまりに広い世界と限りない可能性は、小さな自分の魂も認識させた。

回りの空気があまりに重くて押し潰されそうだ。

「あ、うまくいったようですね…」

近くからした男の声。 それはつい先程までの俺の体から発っせられたものだった。

自分の声と認識していたものとは少し違うが俺の声。

そして今はジャーマネンさんの声。空気の重みを忘れさせてくれる声。

と、自分の感じた不安をジャーマネンさんも感じているのではないかと気付く。

「大丈夫…?」

俺はジャーマネンさんの声で彼女に問いかけた。

「…はい、問題はありません。」

そう答える彼女だが、やはりどうもぎごちなさそうにしていた。

すぐわかる嘘をつく彼女に、俺はジャーマネンさんの身体に入って感じたことを正直に話した。

「……で、とても世界は広いんだけど、なんだか寂しい気持ちになったんだ。…でも、君がいたから、僕は寂しさなんてふっとんだんだよ。

そして最後に率直な自分の気持ちを伝える。

「……居てくれて、ありがとう」

ジャーマネンさんはさっきまでの俺の顔を赤くすると、ひとつまばたきをして話しはじめた。

「正直に言います…私はこの身体に入って、まずなんて不自由な身体なんだろうって思いました。」

申し訳なさそうに下を向きながら、彼女は続ける。

「たったこれだけしか見えないし、髪の毛も動かせない。腕も二本しかなくて、足で移動しないといけない。本当に狭くて、窮屈です。」

下を向いて話していた彼女だったが、最後に笑顔でこちらを見つめ、こう加えた。

「でも、おかげで貴方をこんなに近くに、こんなに大きく感じることが出来る…」

俺は顔を熱くして、彼女をおもいっきり抱きしめた。

沢山沢山手を伸ばして、彼女を包みこんだ。


  1. xしろねこ:書き込みでリアル爆撃を食らったのはもっとしょっぱいというかカラかったです>< IPはじいってやっととまった。
  2. 管理人:IPはじいて止まるぐらい簡単なことじゃないか!!串リストをとっかえひっかえ使ってくるロボットとか悲惨だよ。。
  3. SRんK:ていうかおとなりであそんでるかたが、キーワドをはじく機能をまだ実装してくれないっていうか実装すると言っていたのは去年の10月ではなかったか。そうひとりごちてしろねこは(以降略)
  4. 管理人:検索まで付いてんのに、そんな!! ソースくれりゃ僕が実装するかもしれないですよ。

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書いた日: 2007/01/12 04:54 カテゴリ:日常


作成:スラマイマラス
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