なかなか時間と覚悟が出来ず、ずいぶんと間が空いてしまいました。というか卒業っすか……。いやonikiさんならつぎのせかいでも普通にやってけそうなのでなにも心配じゃないぜ。寂しいけど。あと雑記だけ見ると「期待してなかったけどそれでも仄かに残ってた希望が見事に砕かれた」という意味での「切なさ」に思えてしまうのですが、いやきっとストーリー自体が切ないんだよね、うん。けっして出来という意味じゃないよね……まあ見に行かないけど。僕はポスターだけで膨らませて現実を見ないぜ!!
最終話にてリョナは有害であると、ヒズミははっきりと言い切るけど、でも正直それは、リョナだけに限らないのではないだろうか。人外だろうと状態変化だろうと変身だろうと、とにかく自身の芯にとって、甘美で気持ち良いもの。その行為とか、結果そのものに惹かれるのが有害なのではないだろうか。ナナミとエミのやりとりにもある。「本当はね、おなじ身長がいいよ」(略)「だからわたしたち、きっと今できる事をすればいいんだよ」
それが本来のありかたのはずなのだ。
でも、そのエロスを伝えたいという欲望がある。なんでそんなモン伝えたいのかわからないけど、でも、わかってほしいと思ったりする。そういう意味で、11話の後半は、なんか自分にとっても原点に立ち帰るようなものがある。「あの時、鳥かごに踏みとどまらせた力」ってので、僕もこんなサイトをやってるからだろう。まあ実際エミと同じ目にあったなら、きっと僕はコミュニケーションを破棄してしまうと思うけど。
そうだ、それはもう7年前のことだ。俺ニュースというサイトの、最後の言葉。(はてなキーワードに引用されている)。未だそれが僕の原動力だ。ただわかってもらいたい、知ってもらいたいと思ってやってきた。そして少しずつ、結果が出てきている。ただ必死だった僕の言葉は聞きとりづらかったろうに、それに共感してくれた人達がいてくれたからだ。
だがその一方で、ふつーの女性にまるで興味持てないとか、ちょっと奇形系のニュースにエロを感じてしまうだとか、モニタに手を伸ばそうとしてマジ泣きしたとか、あったりする。いい感じに行くとこまで行っている。同世代の男と、女性に関する話になったときに痛感する。壊れている、と。そしてこの先これではマズいと思いつつも、でも、進んでしまうのだ。きもちいいし。
なにより、今、持っているこの感性を捨てるのも恐ろしいのだ。きっとアル中とかがこんな感じなのだろう。危険だと分かっていても「今更戻れないから」と言い訳をして、その依存から抜け出すことが出来ないのだ。
そういったあたりで、ジャンルの違いはあれど、カンパネルラには思いっきり感情移入していた。だから最終話で、ヒズミがあそこまで割りきれていることに驚愕した。さらに妖精のヘルパーになるという。自身が趣味でやっていることが露呈したらあっという間に破綻しそうな職業だ。どう考えても隠すしかない。そして、隠し通すのだろう。
「矛盾しながら生きるわ」
、なんて清々しいのだろう。変身世界2にはいくつもの素晴しい長セリフがあるけれど、この短かいセリフにはまた別の惹きつけられるものがある。
そういうわけで僕も矛盾しながら生きるのだ。まあ実際そうやって生きてきてるわけだけど。やはりこう、原点に戻れて、とても清々しい気分になれる。いい作品でした。完結まで書いてくれて、ありがとう。
さあ、グリメチカ読むか!(変身世界2の感想を書くまでなんとなく後ろめたいものがあって封印してたらしい(笑)
- oniki:うおお、こんなに長い感想ありがとうございます! あれこれ言いたい事はあるけど小説で語ります! あと切ないって書いたあれはストーリーが切なかったんだよ! ああ、それとリューシカすごく面白かったよ紹介サンキューです! ex4話が一番良かった。……あとはほら、進まない勇気も大切ですよ! 戻れないからって進む必要はないですよ! と言ってみるテスト
- 管理人:成る程、進まない勇気ですか……思いもよりませんでした。うん、アリだ。それをテーマに頑張りたいですね。リューシカのかちだ。
- しろねこ:ただの人間には興味ありません、というキャラクターも成立し得るわけですし。夢くらい自由に見ても良いと思います。
- 管理人:「キャラクターも成立」って、現実社会としては駄目なんじゃ! 夢に溺れてはいけないってことだろうとか思います。
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書いた日: 2010/07/19 22:23 カテゴリ:感想 » oniki