二度目のキス。もう一度あの甘い液体が流れこんで、こなかった。 ジャーマネンは軽く舌を絡ませ、すぐに口を離す。 …俺は、期待を裏切られた。

「ふふ、私の味はそんなによかったですか?でも少しおあずけです。 次は私が味わう番ですから。」

そう言うと彼女は自分の腕を俺の前にかざし、右手でこぶしを作る。 ぐっと握りしめられたそこからはすぐに腕から赤い粘液が垂れはじめた。 そして粘液は俺の怒張を目指し垂れ落ちていく。 俺はついさっきの、あの赤い液体が絡みついた快感を思いだした。 あの快感が、また、やってくる。垂れていく。液体が垂れていく。

『……んっ』

ついに液体が俺の先端に辿りついたとき、 思わず出した呻きは何故か彼女と重なった。 液体はさらに流れ、どろりどろりと俺のものを包みこんでゆく。 きもちいい。ジャーマネンを見ると、俺のが包まれるたび息があがっていく。 明らかに興奮しているのだ、彼女は。

「この液体は私の一部… あなたが私に触れるときもちがいいように、 私もあなたに触れるだけで感じてしまうのです…」

しかしこのきもちよさはむずがゆいような、直接射精につながるものではない。 俺はまた耐えられなくなる。ああ、さわりたい、ほんの少しでも触れれば…。 手をのばそうとするがそれはいつのまにか赤いネバネバで固定され、 まったく動かすことができなかった。

「ふふ、だめですよ、自分でさわるのは。私だって我慢しているのですから…」

その声は少し震えていた。彼女も限界が近い。

「大丈夫、あなたから先に出してさしあげます。そう、この舌で。」

そう言って彼女は舌を出した。紫色の舌。 ジャーマネンはすこし屈み俺のものの前に顔を近づけた。 そして舌が、伸びた。

れろり。

触れた瞬間、俺のものから白い迸りが噴水のように高く高く吹きあがった。 吹きあがった精液は俺の身体やジャーマネンの顔にもかかったが、 そんなことは気にもとめずに彼女は恍惚と吹きでる様子に見いっていた。 そしてようやく収まると彼女はつぶやいた。

「…ふふ、すごい。」

自分でも驚く量だった。 なにせ俺もジャーマネンも精液まみれになってしまったのだ。 息が上がっている。ひざも笑っている。 100m全力疾走を立て続けにやったかのようだ。 彼女はと言えば、自分の顔にかかったものを指ですくいとり、 ぺろりと舐めた。

「…おいしい。ああ、あなたはお風呂にきたのに汚れてしまいましたね。 綺麗に、舐めとって差しあげます。」

彼女の紫の舌が10cm、50cmと伸び、俺の顔についた精液を丁寧に舐めとっていく。 さっきは必死で気付かなかったが、その舌の感覚は柔らかいなんてものでなく、 なにもかもを包みこむようだった。さらに舌の纏った粘液はぬるりとしたぬめりと、 ねっとりとした粘りを合わせもち、彼女が舌を離すたび、糸を引いた。 舌を口に戻し、精液を飲みこむたび彼女は笑顔になった。

ジャーマネンはゆっくりと念入りに僕の顔を舐めてゆく。口元、頬、鼻のした、鼻、耳、 耳の裏。やさしく包みこむ彼女の舌はどこを舐めても痛みなどはなかった。耳の穴、 鼻の穴、瞼、眼球、瞼の裏、でこ。痛みどころか、むしろねっとりとした快感が残された。 顔をすべて綺麗に舐められるころにはすっかり息も整っていた。

「しかしこれでは時間がかかりすぎますね。私ももどかしくなって参りました。 申し訳ありませんが、ここからは一気にやらせていただきます。」

彼女はそう言うと、また舌を出す。しかしその舌が違っていたのは、 ものすごい勢いで伸びはじめたということだった。1m、2m、3m…。 そして伸びた舌は俺の身体に巻きついてくる。4m、5m、6m…。

ついに俺の上半身は彼女の舌で覆われてしまった。 ぐちょりぐちょりと蠕動する彼女の舌。その光景は妙にエロチックだった。 どうやら舌をパイプのようにして精液を吸っているらしく じゅるりと蠢くたび、俺の身体は反応する。 ジャーマネンは至福の表情を浮べていた。

ぐちょり、ぐちょり、ぐちょり…

身体に与えられる粘る刺激と、ジャーマネンのとろけるような表情。 あれだけ出したのに俺の息子はすっかり気力を取り戻し、その存在を誇示しはじめる。 ジャーマネンも吸い終わったのか、ふと我に帰る。俺の股間に目をやり、にんまりと笑う。 舌が彼女の口元でぷつりと切れる。俺に巻きついていた舌だったものはどろりと紫の粘液に変化した。 その粘液をぐちょぐちょと掻き回しながらジャーマネンは言う。

「もうこんなになったのね…素敵だわ。 さあ、今度はあなたが舌も伸ばしてくださいませんか? もちろんここに向かって。」

粘液でぐちょぐちょになった手で、彼女は彼女の股間を広げた。 そしてそこからも粘液が溢れだす。甘い香りとともに。

「もちろん私もあなたのここを舐めさせていただきます。 今度は口の中に存分にお注ぎになってください。 …ふふ、あなたを出し尽くしてしまうまで。 さあ、横になっていただけますか?」

いつの間にか床までも真っ赤な液で満されていた。 俺は言われるまま横になるとその液はふにょっと、まるでゼリー、 いや女の乳のように俺をやさしく受けとめた。


第2話・完

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